憧れのFIREですが、実行に向けて情報を集めていくと、意外と考慮しておくべきことが多い事がわかります。
今回はそれはどんなものなのかについて考察しています。
4%ルールがホントに機能するのか?
FIRE開始してからは積み立ててきた金融資産の4%の切り崩しで生活していくことになります。
この4%の切り崩しでの生活が実際に可能なのかという点が最初の問題です。
動画や書籍では4%ルールの理論・やり方は紹介はされていて、これらを見る限りでは実行可能な感じはします。
ですが、実際に4%で切り崩して生活ができているのでしょうか?
FIREした人で4%切り崩して生活する人の動画って、紹介動画ほど出ていない気がします。(ただ単に見つけれられていないだけかもしれませんが)
資産〇〇〇〇円でFIREをした人たちはいるのですが、その人たちは動画配信(労働)等やっていて、切り崩しで生活をしているのでなく別の収入源(動画等)があったりします。
当然切り崩しをしていないので資産は減らないので、総資産額はさらに増えていっているようです。
また、金融資産は基本的に価格が不安定な代物です。
10年に一回ある暴落等により、資産額の減少が確実に降りかかります。
暴落により減っていく資産に対して、果たしてルール通りに引出していけるものなのか?という問題もあります。
意外と現金(生活防衛資金)が必要
暴落対策として、FIREする前に資産の目減りに資産を切り崩さなくていいように生活防衛資金の2年~5年分の現金の確保が推奨されています。
実際に過去の大きな金融不安から資産が回復するまでには2年~5年かかっているため、回復中は金融資産の切り崩しをしないようにした方がいいわけで、その際の生活費として準備しておくのです。
仮に年間の生活費が240万なら5年分なら1200万の現金が必要です。
この必要額は人によって変わるとは思いますが、それなりにまとまった金額が必要になるでしょう。
ちなみに現金以外の対策として、防衛資金を持たない場合は金融資産以外のなんらかの収入源の確保するというやり方もあるようです。
いろいろかかる必要資金
そのほかににもいろいろ準備しておくお金の問題があります。
例えば居住費。
賃貸の場合、上記の年間の生活費に居住費が含まれていない場合はその分を加味する必要があります。
生活防衛資金をその分上乗せする必要がありますし、そもそもの4%ルールの為の金融資産も多くなります。
また、持ち家の場合でも年間の支出住宅ローンが支払いが終わったとしても、固定資産税の支払いもありますし、10年に一度は発生する様々な修繕費も準備しておく必要があります。
いつ購入したかなど人によって状況が違うので何とも言えませんが、仮に50歳でFIREしたとして100歳までその家で生活するとしたらその間の修繕費の準備がいります。
車。
FIRE後の生活拠点によって車が必要なら、車に関する費用も必要です。
10年ごと乗り換えするなら仮に50歳なら2~3回は購入資金の準備がいります。
購入だけでなく保有中の維持費も考慮しておく必要あります。
医療費・介護費
忘れがちなのが医療費・介護費です。
歳をとれば、体にいろいろ不調が起きます。
若い時に無理が高齢になって不調として出てきますので、場合によっては治療のための医療費が発生してきます。
また、親の介護を考えるなら、介護に関わる費用が発生します。
まとめ
FIRE後の生活は自分が求めるライフスタイルによって必要な資金がかなり変わります。
実際にFIREできるかは、今回考察したようなFIRE後にかかるであろうお金の問題をある程度見通しておく必要があります。
巷で言われる3000万あればFIREできるとかは、そういったことを考慮した上での金額でしょうし、その人では成り立つけれど果たして自分はその金額ではどうなのかってことをよく検討しないといけません。
今回上げた生活防衛資金や修繕費等の臨時支出については無視できないものです。
仮にFIREの為の金融資産が3000万円だったとしても、臨時支出分を加味すると3000万では無理な事がわかります。
そう考えると完全な自立をした状態でのFIREというのは億単位の資金が必要になるかもしれません。
今回の考察から意外とFIREは難易度が高めなことが改めてわかりました。
現実的にはセミFIREがいいのかもしれませんね・・・
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