社畜である私にとって羨望でもあるFIREですが、FIRE達成には高収入・貯蓄率・投資等々いろいろな条件があります。
今回は達成にあたり必要な要素の一つである貯蓄率について考察してみました。
この貯蓄率はFIREを目指すにあたり大事になっています。
今回の考察により、その核となるのが支出の最適化(節約)と高収入の2つの事項がある事に気付けましたので、順を追って述べてみたいと思います。
貯蓄率70~80%
FIREをできるだけ早い期間に実健するには貯蓄率は70~80%が必要とされています。
ですが、この70~80%はかなりのハードルです。
仮に貯蓄率を70%として計画を立てたとします。
貯蓄する在籍期間中での業界・企業での手取り平均が800万円と400万円での場合で考えてみます。
800万円なら貯蓄は年間560万円であり、その間の年間生活支出額は240万円で、月であれば20万円までが生活費にあてられます。
400万円なら貯蓄は年間280万円であり、その間の年間生活支出額は120万円で、月であれば10万円までが生活費にあてられます。
貯蓄のところは、両者とも高く、手取り400万円でも280万円の貯蓄をすることになりますのでこれだけでも十分すごいと感じます。
問題は赤字の部分で月々にかけられる生活費の金額です。
20万円と10万円ってかなり差があると感じませんか?
貯蓄率を高めるには、節約して適切な生活支出に収める事が大切です。
節約の仕方は様々な方が情報を提供しているので、それを参照にすればいいのですが、ポイントは両者の差10万円の部分です。
いくら良い節約方法があったとしても節約にも限度があります。
生きていく上では、固定・変動費といった月々に最低限必要な支出というのが発生します。
20万円の人は10万円の人が使う節約法は使えますし(その場合は貯蓄率が80~90%になる)、使える額の上限が20万円もあるので、節約方法に選択の幅があるわけであり、かなりに心のゆとりをもった節約生活を行えます。
一方10万円の人が貯蓄率を保つにはその方法を使っていくしかない訳で、実際は選択肢があまりないギリギリの状態に感じます。
物欲がない、交友関係がすくない、娯楽なくても大丈夫、節約生活は苦にならないといった人であるならやっていけそうですが、忍耐のみで達成しようとするなら、よっぽどストイックな人でない限り継続が難しいと思います。
また、忘れてはいけないのは、これは在籍期間中の手取り収入の平均という点です。
初任給は当然これより、低いわけで、800万円の人は600万円以下であったり、400万円の人は300万円以下であったりします。
この場合はどうかというと600万円なら年間の支出額は180万円(月15万円)、300万円なら年間の支出額は90(月7.5万円)となります。
貯蓄率70%を目指す場合で設定した場合、初任給が600万円の人ならできそうな感じがしますが、300万円の人は最初からゆとりがなさそうが気がします。
環境
更に環境の問題があります。
仮に高収入が見込める業界に入ったとして、そんな業界の環境はどんな感じでしょうか?
外資系・大企業・〇〇士と言われる士業など、収入が高い反面ストレスが多くなりそうで、ストレス解消のために浪費・消費の額が増えそうです。
また、周りの付き合いもあることだろうし、そこに合わせるとしたら、それなりにお金が必要になりそうです。
ストレスの回避には自分にとってあまりストレスを感じにくい、苦にならない業界・職を選択するのがいいとは言われていますが上からの指示・顧客からなど求めらる内容が高い状態のなか、いくら自分にストレス耐性があったとしても全くストレスなしで生活とはいかないと思います。
当然周りの上司、先輩、同僚等も同じ環境にいますから、その付き合いがあれば、その環境によっては、お金が必要以上にかかる場合もあるうるわけで、断り続けるのも大変だと思います。
高収入の場合で例をあげましたが、これはどんな勤め先でも同じ事が当てはまります。
FIREを目指して目標一直線であれば、いればその辺は割り切って貯蓄生活していけそうですが、職場ではかなり浮く存在になりそうです。
お誘いを絶つためには、目的達成のためには余計な事をしないぞという鋼のメンタルが必要になりそうです。
支出の最適化と高収入
誘いを強い意志をもって絶ち、節約をして適切な支出をもってすれば貯蓄率70%はいける。
10数年頑張れば晴れてFIREできる。
となるのでしょうが、貯蓄率70%にするためには、上記のことから考えると
① 年間の生活支出が低い事
② できるだけ高収入である事
この2つが欠かせない事に気付きます。
支出の最適化
年間生活支出が低くするには節約等で生活支出の最適化を目指す必要があります。
年間の生活支出の部分ですが、これは勤めている間だけでなく、FIRE達成後も半永久的に続く内容です。
FIRE達成後の生活費の軸は、自分が貯めた金融資産の取り崩しとなります。
余裕はおそらくないわけで、どれだけ無理なく残りの日々を送れるかがポイントになります。
貯蓄している間は目的があるからストイックな生活が送れたのに、FIRE達成後にその生活がきつくなるようなら、それはただ無理をした生活していただけであり、おそらくFIRE後の生活自体がストレスを感じるのではないでしょうか?
であれば日々の生活基準はFIRE達成後も踏まえた支出になるように、自分にとって最適な支出を見つけて生活していくことが大事なんだという事に気付かされました。
無理をするのではなく、最適な支出で生活をおくるには何がベターなのかを考えないといけないのです。
品質が同じ程度なら割安のものを使ったりするなど、低コストでありながらストレスが少なく継続してやっていけるようなお金の使い方:最適化を図るのです。
自分(家族)にとって本当に必要なものであるかを検討し、削り過ぎず、かといって多すぎる事がないような範囲で収まるようにすることが必要になります。(お金を上手に使う力が求められます)
高収入
支出の最適化がある程度決まったら、それをFIRE達成の条件でもある生活費の25倍貯める必要があります。
最適化された年間の支出が低ければ、必要額が下がるし、高ければ必要額は当然多くなります。
速くFIRE達成するには貯蓄率は高い方がよく、支出の最適額によってはかなりの高収入がないと短い期間でのFIRE達成が困難になります。
労働による収入なら、初任給がより高い業界への就職や転職を考える必要があります。
また、すでに勤続年数が長い・すでに就職済みで転職も難しい場合では副業等により収入を増やすことも視野にいれる必要が出てきます。
まとめ
FIRE達成のための貯蓄率、貯蓄率を上げるための2つの要素(支出の最適化・高収入)について考察してみました。
やはり第一に考えるのは、自分にとっての最適な支出を見つけることであり、そのうえで必要な額を得るための収入を得ていくことが望ましいと思います。
社会経験がない新卒の段階では自分の最適な支出基準はわからないと思いますので、であれば最初から高収入の業界に就職してその後に支出の最適を考えるのもありだと思います。(この場合はFIREすることを意識しておくことが大事です。)
今回の考察により、改めてFIRE達成は難易度が高いことであると考えさせられた次第でした。
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