前回の記事でまねる事の難しさについてと、その対策としてオリジナルの創作をしようという事について述べました。
ですが、なかにはどうしてもその教えのままに完全にできるようになりたいという場合もあると思います。
今回はそんな場合の参考となるちょっとしたコツについて述べたいと思います。
言葉のイメージの違い
上手くできない原因の一つに教える側と習う側の感覚の違いがあるという点があります。
教わるときには、教える対象の形をできるだけ再現するように心がけるとともに、言葉で理論や考えを理解するという2つの事が行なわれています。
このうちの言葉で理論や考えを理解するという時に、教わっている内容ができない(まねができない)という現象が発生するのだと思います。
教わるときには言葉や文字で伝えられる事になりますが、この時の教える側と教わる側の言葉の認識・とらえ方が違っているとまねができなくなるのです。
これはおそらく言葉に対するイメージの違いがあり、実際に教わっている事をやろうとしたときに、実は教わった動作や行動になっていないという事が起きていると考えられます。
例えば、「引く」という単語があったとします。
言葉の感覚的には、直線的、引っ張るとかやや力任せ的な感覚になるのではないかと思います。
教える側がこの引くという単語用いて説明したとして、教えている当人は本当にその引くという感覚でやっているかというかはわからないという点です。
もしかしたら、感覚的には引くのではない別の言葉のイメージでその動作や形を行っていて、単に人に伝える時にその動作に当てはまる適切な言葉がないまま伝えている場合もあるかもしれません。
また、教わる側の言葉のイメージのとらえ方が違く、「引く」という感覚が教える側と全然違っているという場合もあるでしょう。
このように言葉の意味が両者で違っている場合は、まねる事が非常に困難になることでしょう。
逆に教わる側と教える側の両者の感覚が同じである場合は、伝える言葉の感覚がそのまま伝えることが可能になるため、比較的楽に上手くまねができていけると思います。
解決策
この解決策はないかと考察したところ、①教える人と同じ言葉のイメージを理解するまで続ける②別の言葉におきかえる(加える)というのがあげられます。
①については、教える側の言葉のイメージの取り込みです。
うまくまね出来ないのは言葉のイメージが違いがあるためなので、言葉の持つイメージが教える側の言葉と一致するまで愚直に続けるというのが一つ目の方法です。
教える側と教わらる側の言葉・感覚のイメージが近いほどまねしやすいわけですから、その感覚に近づくまでひたすら繰り返します。
1万時間の法則にあるように何かを習得するのに1万時間の練習時間が必要ということですので、この法則に従うなら愚直続ければ上達も見込めるでしょう。
ただ、仕事をしている大人としては時間をそこまで掛けられなかったりして、なんとか短縮する方法ないかとも思うところです。
そこで、②の別の言葉で置き換えるという方法を用います。
言葉の置き換え(追け加える)
なんでもそうですが習っていく段階で、大事な言葉(キーワード)が出てくると思います。
上手くできないのはそのキーワードの言葉のイメージが違うわけですから、その肝となる部分の言葉を別の言葉に変えて実行してみるのです。
先ほどの「引く」という単語を例にしてみます。
この単語に対して近い言葉である「寄せる」「引き寄せる」とか近い言葉にかえてみます。
そして近い言葉や別の感覚となる言葉に置き換えて動作を実行してみるというのが置き換えです。
「引く」と「寄せる」では見た目は同じであったとしてもかなり感じが違った感じで動作をすることになるのではないでしょうか?
こんな感じで真似をしようとしているな内容の大事な部分の言葉を置き換えでやってみるのです。
難しいのは別のキーワードの選定です。
指導者側が完全な個別指導ができて、個人にあったアドバイスがもらえるなら問題はないのですが、稀であるとも思いますので、キーワード選定はある程度自分で見つけていく必要があります。
その動作や教えの言葉に該当するキーワードを見つけないと逆に上達できなくなる恐れもありますので注意していく必要もあります。
とはいえ、選んだ言葉を試してあっているのかを見つける必要性があるため、普通に教わるより時間が掛ってしまう点には覚悟しておく必要があります。
また、感覚が教える側と近い場合はそもそも別のキーワードに変える必要がない場合もありますので、これも念頭に置くことも欠かせません。
ですので、感覚が教える側と近いものは①でやりかたで行うようにして上手く①と②のやり方を組み合わせて、上達方法を探っていくことが大事になってきます。
まとめ
前回の記事では、まねることが難しいという場合の解決を述べてましたが、今回ではまねるためにはどうしたらいいかという点でそのやり方について述べてみました。
大事なことは、言葉に対する自分の感覚と教える対象の感覚の違いを理解することです。
そして感覚が近ければそのまままねをして、違っていれば置き換えをしていきます。
上達までに時間がかかるかもしれませんが、どうしても教わる内容ができるようになりたい場合には試してみるといい方法として紹介してみました。
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