「投資を始めようと思ったけど、金融資産と運用資産って何が違うの?」
こんな疑問を持ったことはないでしょうか?
同じ資産はつくけれど、この2つは意味は同じものなのか?
投資の話をするとき、よく出てくるこの2つの言葉も同様で、似ているようで、実はハッキリとした違いがあります。
この記事では、一体どんな違いがあるのか、やさしい言葉と具体的な例で「金融資産と運用資産の違い」を解説してみたいと思います。
Contents
✅そもそも「金融資産」とは?
金融資産とは、簡単に言うと「お金そのもの」や「すぐお金に換えられるもの」のこと。
たとえば、銀行にある預金や、現金、株式、債券、保険などがこれに当たります。
わかりやすく言うと…
財布の中の現金、通帳に入ってるお金、すぐ売れる株など。これらは全部“金融資産”です。
✅一方「運用資産」とは?
運用資産は、「お金を増やすために使っている資産」のことです。
たとえば、株や投資信託、不動産など「これを持ってるだけでお金が増えていくもの」は運用資産になります。
持っているだけでは増えない現金や低金利の預金は金融資産ではありますが、運用資産にはなりません。
また、運用資産は金融市場に資産を置くために、常に変動するリスクを背負うようになり価格の上下が発生する点に留意する必要があります。
ポイント
金融資産の中でも、“眠らせる”のではなく“働かせている”お金。それが運用資産です。
✅2つの違いをざっくりまとめると?
資産の種類 | 目的 | 例 | お金の動き |
---|---|---|---|
金融資産 | 貯める | 現金・預金 | 動かない(増えない) |
運用資産 | 増やす | 株・投資信託・不動産 | 働いてくれる(増える可能性あり) |
✅わかりやすい例!
ここからは、具体的な例を挙げて違いをもっとイメージしやすくします。
① 銀行預金 → 金融資産
通帳に100万円入っている。
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これは「すぐ使えるお金」
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金利はほぼゼロだから、ほとんど増えない
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= 金融資産(でも運用はしていない)
② 株式投資 → 金融資産かつ運用資産
トヨタの株を100万円分持っている。
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株も「すぐ売れば現金化できる」から金融資産
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持っている間に株価が上がったり、配当が出たりしてお金が増える
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= 金融資産でもあり、運用資産でもある
③ 投資信託 → 金融資産かつ運用資産
毎月1万円ずつ、積立NISAで投資信託を買っている。
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売却すれば現金になる → 金融資産
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運用して増やすために買っている → 運用資産
④ 現金をタンスに保管 → 完全な金融資産
現金を家の金庫に100万円入れている。
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完全に「使っていないお金」
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何も生み出さない
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= 金融資産(運用資産ではない)
⑤ 賃貸用のマンション → 運用資産
不動産を買って、人に貸している。
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毎月家賃が入ってくる
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価格が上がれば売却益も狙える
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すぐ現金化はできない場合が多いが、明確に“働いてくれる資産”
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= 運用資産(ただし金融資産ではない)
✅超シンプルな考え方
📌 金融資産 = 貯金やすぐに使えるお金
📌 運用資産 = お金を増やすために働かせているもの
つまり、「ただ持っているだけのお金」か、「何かの形で働いてくれるお金」かの違いです。
✅違いを知らないと大変
FIRE動画等ではよく資産公開をしている方もいますが、その資産が金融資産であるのか、それとも運用資産なのか、どちらの事を言っているのかを判断しないといけません。
例えば、運用資産5000万円ならば年利4%なら、1年間で200万円分(税金は考慮しない)使えますが、金融資産5000万円ということならば、実は預金2000万+運用資産3000万(年利4%)といった割合で、1年間の使える金額が120万円となっているかもしれません。
もしくは、確かに運用資産5000万円であるが、これとは別に金融資産として安全な現金や預金の形で2000万もっているかもしれません。
投資本などでは、生活防衛資金等は運用資産とは別ものとして扱うように紹介している本もあります。
その動画の作成者が金融資産と運用資産をどのように考えているかによって公開資産の見方が変わってくるのです。
また、投資歴が長い人であるほど、暴落の恐ろしさを体験しています。
そんな人ほど暴落が定期的に発生する金融市場においては、自分の資産の全てを運用資産として投資に回さず、一定額は安全な金融資産で持っていると考えられます。
✅まとめ:“運用資産”も“金融資産”も大事
今の時代、現金・預金だけでお金を増やすのは難しい時代です。
だからこそ、少しずつでも運用資産を持つことが、将来の安心につながる事は間違いないと思います。
今回上げた2つの資産(金融資産と運用資産)の違いをよく理解して、現金だけ(安全な金融資産だけ)株式だけ(運用資産だけ)にならないよう、目的に応じたバランスある資産を持つことが大事であると感じるのでした。
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